ユーザーの好みを反映する検索エンジン「Collarity」

 「search 2.0」などと名づけられた、新しい検索エンジンの開発が相次いでいる。たとえば、下のリンクにはこれらの一覧が紹介されている。

http://www.readwriteweb.com/archives/ai_favored_search20_solution.php

 その中で Collarity は 「Personalized Search」に分類される。ユーザーが何度もその検索エンジンを利用することによって、ユーザーの好みやくせを把握し、それを検索結果に反映する、そんな検索エンジンだ。

⇒ http://www.collarity.com/

 Collarity が最も独創的だと思うのはその「Collarity Compass」と名づけられたキーワード連想機能だ。

 たとえば、仮に「war」と打ち込んでみよう。すると、下のように、小さな窓が出現し、そこに「iraq」「world」「vietnam 」などと言ったキーワードの選択肢がいくつか浮かび上がる。

 この中で「iraq」に関心があって、これを選択すると、検索窓には「war iraq」と単語が2つ並ぶ。この状態からさらにキーワード連想機能が作用し、「civil」「killed」「casualties」などのキーワードの選択肢が表示される。

 これらを利用したければ、たとえば「killed」を選択すればよい。検索窓には「war iraq killed」と3つの単語が並ぶ。あとは Search ボタンを押すだけ。ここからは普通の検索と同じだ。

 Collarity のキーワード連想機能のすごいところは、単なるキーワード補填機能ではなく、多くの人の検索の蓄積を利用することによって、意味的に連関するキーワードを探し出してくるところだろう。

 ユーザーはより有効な検索結果を得ようとあれこれ悩まなくてよくなったのだ。他の人の、あるいは自分の検索の積み重ねがキーワードの選択を助けてくれるからだ。

 もう一つ面白いと思う点は、このキーワード連想をあるていどコントロールできると言うことだ。たとえばバーを左右にスライドさせると、「Personal Mode」「Community Mode」「Global Mode」を量的に選択できる。

 「Personal Mode」とはユーザー個人の検索経験を反映させたもの。「Community Mode」は好みを共有するコミュニティの検索経験を反映させたもの 。「Global Mode」とは Collarity の全体のユーザーの検索経験反映を反映させたもの、と定義できるだろうか。

 残念ながら日本語には対応してないようだ。