ヒラリーさん Yahoo! Answers に登場

 Joshua Porter 氏のブログで知ったのだが、初の女性大統領を目指しているヒラリー・クリントンさんがなんと Yahoo! Answers に質問者として登場したそうだ。

http://answers.yahoo.com/question/index?qid=20070124144113AAVmBL1

 質問内容は以下のとおり。

あなたの家族の体験によると、アメリカのヘルスケアを改善するために私たちは何をすべきだと考えますか。(Based on your own family's experience, what do you think we should do to improve health care in America?)


 これに対する解答がたくさん寄せられたが、その数がわずか数日で35000を超えたという。これだけも驚異的なことだが、Joshua Porter 氏によると解答はいたって真面目なものが多く、それなりに目を通す価値があると言う。

 過去に政治家がこうした形でネットサービスを利用したことがあったかどうかは知らないが、少なくとも今回の経験でわかったことは、もし有名人がそれなりに誠実に問題を投げかけたときそれに反応する人々が非常に多いと言うことだ。

 たとえば Yahoo! Answers を今回のように使うことは、政治家にとっては世論調査を無料で行っているようなものだから、その解答の分布を分析すれば政策作成にある程度は役立つだろう。 

 一方で、Yahoo! Answers 側にとってもこうした利用のされ方は大歓迎だろう。なぜなら私のように初めてこのサービスにアクセスした人も多いだろうから。

 そういう意味では、政治とネットの親和性はかなり高いとみなせるかもしれない。しかし、それは同時に大変危険なことではないだろうか。

 ヒラリーさんの今回の行為は「ヘルスケアを重視している」と言う彼女の政治姿勢の絶好のアピールの場になっていたし、実際それが彼女の狙いであったことは確かだ。その宣伝効果は計り知れないほど大きい。

 他方、Yahoo! Answers のトラフィックを増やしたと言う点でも効果絶大であった。双方の思惑が一致したとき、ネットと政治は磁石のように強烈に結びつくだろう。入念に計画されたプログラムに従って、世論誘導が行われる可能性がないとは誰が言い切れるだろうか。