英語版 Gmail 添付のワード文書が Google Docs で開けるようになったことの深い意味

 前回レポートしたように、英語版 Gmail に添付されたエクセルシートはすでに Google Spreadsheets で開けるようになっていたが、今回新たにワード文書も Google Docs で直接開けるようになった。

 ⇒ http://d.hatena.ne.jp/husigi/20061106/p1

 このこと自体は華々しく取り上げられることもなく、Google の多岐にわたる事業の些細な改善の一つにすぎないと見なされがちだが、しかしその深い意味を見逃さない見解も存在する。

 たとえば、「How Google's Gmail / Docs & Spreadsheets Integration Directly Targets Microsoft」では、Jay Fortner の鋭い分析を紹介しながら、次のように指摘している。

Google, Zoho, そして AjaxWriter のような競争相手は従来のマイクソフトのユーザーたちの前に立ちふさがる巨大な壁になるかもしれない。これこそ GmailGoogle D&S の新たな結合が意味するところだ。Google は静かに Gmail ユーザーにワードやエクセルから Google D&S への切り替えを強制しているのだ。


そして、こう結論している。

私は今回の GmailGoogle D&S の小さな挑戦をことさらおおげさに取り上げるつもりはないし、それでマイクロソフトオフィスの死を宣告しようとなどとは思っていない。Jay が指摘しているように、マイクロソフトGoogle のオフィスソフトウェア市場をめぐる戦争は深く複雑だ。しかし、この新しい結合は、デスクトップの世界とオンラインの世界が Google によっていかに撹乱されようとしているかの具体例である。まさにマイクロソフトの鼻先でマイクロスソフトオフィスが脅かされているのだ。

  確かに英語版 Gmail でワード添付ファイルを開こうとすると、次のように「Open as a Google document」という選択肢が加わる。