YouTube --奇跡の毎日1億ビュー


 YouTube がとんでもないことになっている。7月になって、1日あたりのビデオのビューが1億回を突破した、というニュースが流れた。正式な発足が昨年の12月だから、わずか半年でネット世界の頂点を極めたことになる。


 日本では、相方の山本圭一の不祥事に涙の謝罪をした加藤浩次の映像が、テレビ局の抗議で削除されるまで300万回以上再生されたという。この日本からのアクセスの多さも特筆ものらしい。


 現在はCEOの地位にある二人の創業者の年齢はなんと27歳と29歳。彼らはきっぱり否定しているが、もし買収話が進めば、その資産価値は数百億円から数千億円になるそうだ。誰がこんなシンデレラストーリーを予測しえただろうか。


 確かに、ブロードバンドの黎明期に動画の普及を想像することは難しい。だが、いずれインフラは改善されると見通した人でも、この動画の圧倒的な集客力をイメージしえた人は少ないのではないだろうか。動画の魔力。私たちはこの力をあまりにも過小評価していたと思う。


 現在、YouTubeのライバル社は200近くあるという。また著作権を無視したビジネスの不安定さを指摘する声は相変わらず強い。しかし、YouTube が切り開いた道は鮮烈で輝かしいものだ。YouTube がその栄光に見合うだけの努力を重ねていく限り、神話はまだまだ続くだろう。