Cambrian House --アイデアをお金に


 YouTube に刺激されたわけではないが、こんなサービスがあっても全然おかしくないと思う。いやむしろ、今までなかったほうがおかしなくらいだ。

 Cambrian House は、ある人の突拍子もない思い付きを、他の人の援助と協力で現実の商品、つまりソフトウェアにしまおう、というサイトだ。そして商品が稼ぎ出した収入は参加者全員で折半するという。

 どんなに優れたアイデアを持っていても、一人で商品化までこぎつけることは並大抵ではない。もし、他の人がコード作成を手伝ってくれたり、アイデアを出してくれたら、夢の実現の可能性はうんと高まるだろう。

 仕組みはこうだ。まずアイデアが持ち込まれても、すぐが採用されるわけではない。コミュニティ住人の厳しい目で批評される。それに耐え、生き残ったアイデアだけがプログラミング作業に入る。

 実際、このサイトが立ち上がってからわずかの間に、世界中から20数件のアイデアが持ち込まれ、進行中だという。検索ツールやレシピデータベース、ショッピングカートなどいろいろ。

 インターネットは私たちにアイデアがお金を産むことを教えてくれた。そしてアイデアは想像力豊かな人間だけの特権ではない。アイデアはどこにでも転がっている。そういう点で人はみな同じスタートラインに立っている。「ネットの前の平等」。Cambrian House の挑戦は、こんな言葉を何度でも思い出させてくれる。