Google Base --巨大な倉庫


 Google Base を自由に操る武器が誕生した。「Google Base data API」だ。巨大データベースはその存在感をいっそう増しつつある。


 Google Base が公開されたのは昨年の11月。何かすごいことが始まるのではという期待感が漠然とあっただけで具体的なイメージはなかった。ところが、今年の2月に決済機能が追加され、商業ベースをにらんだサービスであることが明確に。そして今回のAPI の登場。ようやくその全貌が見えてきたといってよい。


 登録できるデータは、料理のレシピから求人、不動産、パッケージ旅行まで何でもあり。データのタイプに合わせて、価格や大きさ、日付、職業の内容、決済方法など色々な項目があるので、それらを埋めてゆく。ちょっとややこしいが、ファイルごと登録する手もある。


 はっきりしているのは、登録する側のイニシアティブでこのデータベースは利用されるだろうと言うことだ。売りたい、宣伝したい人々がとりあえず在庫品などのデータを登録しておく。後はこれらのデータを誰かが覗き見て食いつくのを待つ。そんな感じか。


 要するに、Google Base とは、巨大な倉庫なのかもしれない。いろんな人がいろんな商品やサービスを次から次へと担ぎ込んでくる。一定のルールに従って名札をつけておくと、それを頼りに別の人が現れて気に入ったからと言って買っていく。支払われたお金は名札どおりに、持ち込んだ人にちゃんと渡って行く。そんな仕組みではないか。


 APIの出現によって、このプロセスがいっそう短縮化され、自動化される。結果的にこの巨大倉庫を媒介にした取引がどんどん拡大してゆく。Google はそんなことを密かに想定しているのではないだろうか。