James Kim 氏の遭難をめぐって、GoogleMaps の責任は問われるのか


 CNET senior editor という肩書きを持つ、35歳の男性がオレゴン州の荒野で遭難死したことがアメリカのブログ界に大きな波紋を呼び起こしている。

 妻と二人の幼児を残して、助けを呼ぶために彼が選択したルートは、実は冬の間は閉鎖されていた道だった。案の定彼は雪と氷の岩肌で力尽き帰らぬ人となってしまった。彼の家族は無事保護されたが。

 Google Maps の責任問題が浮上してきた背景にはいくつかの憶測あるようだ。

 ① James Kim 氏はその道のプロなのだから、きっとこの旅行ではオンラインマップサービスを使用していたのではないか。

 ② オンラインマップサービスのなかで、彼が信用したのはきっと Google Maps だろう。なぜなら、ルート検索をすると、Yahoo Maps と MapQuest は別の道を選択したが、Google Maps は問題のルートを選択したから。

 ③ だとすれば、Google Maps には大きな責任問題が発生するのではないか。極端に言えば「Google Maps Killed James Kim」などと。

 だが、事実は少し違うようだ。彼は実際には紙の地図を使っていたという証言もある。

 論点は多岐に渡るが、仮に彼が Google Maps を使って、この危険なルートを選択する根拠を Google Maps から与えられたとしても、Google Maps にそこまでの責任が追及されるだろうか。

 もちろん地図情報は常に最新、かつ正確でなければならないが、しかし、無料のサービスにそこまで求めるのは返ってユーザーの首を絞めることになるのでは、と感じなくもなかった。



 詳しいルートや論点は「Google Maps Mania」にリンクがまとめられている。

 ⇒ http://googlemapsmania.blogspot.com/2006/12/mapping-chatter-surrounding-james-kim.html