「Solodox」 国産オンラインワープロの実力

 ネットビーンズ社は11月末、ウェブベースでのテキストの編集、共有、保存、発行を行えるオンラインワープロ「Solodox」を発表した。


⇒ http://www.solodox.com/


 まだα版ということで、多少こなれてないところはあるものの、おそらく知る限りで初めての本格的な国産オンラインワープロということで期待がもてそうだ。

 ウェブベースアプリとして「ブラウザのみで文書及びプロジェクトの作成、編集、共有などの作業ができる」ことは当然として、以下のような特徴を持つ。
 
 ① 友人とドキュメントを共有できるばかりか、リアルタイムに同時編集できる。つまり相手の編集作業がこちら側にびんびんと伝わるわけだ。そのために、同時編集中、誰がどの行を執筆しているかがわかるようにアイコンが表示されるよう工夫されている。

 ② Solodoxで作成されたドキュメントはワード文書、RTF文書、Web ページとして保存可能。ブログにも直接送ることが出来る。ただ、「履歴」機能で過去のバージョンを参照することは出来るが、編集できないなど、バージョン管理はやや貧弱と言えるかもしれない。

 ③ 最大の特徴は「プロジェクト」管理機能だろう。これと組み合わせることで、Solodox の個性が大いに発揮されるだろう。
 例えば、あるタスクの開始時期と完成予定時期を打ち込めば、それが右側のカレンダーに自動的に表示される。逆にカレンダーを操作すれば、左側のタスク管理表のデータに反映されるというわけだ。
 一方で文書の共同編集をしながら、同時にタスクの達成状況を双方で確認するといった使い方ができそうだ。
 ただし、このプロジェクト編集画面はどうも「IE」でしか開けないようで、「Firefox」ではエラーを起こしてばかりで前に進まなかったことも付け加えておこう。

 ④ Solodox はまた、日本語の他、英語や中国語でも利用できるという。
 アジア圏の文字は独特でデリケートだ。英語圏産の Google DocsZoho Writer にはないはない、例えば日本語チェック機能や中国語チェック機能などが今後搭載されることになればすばらしいだろう。
 

 全体の印象を言わせてもらえば、例えばワード文書読み込みという点で物足りないものを感じる。例えば、Google DocsZoho Writer でも同様なのだが、「デキストボックス」を挿入した文書は読み込みの段階でレイアウトが完全に崩れてしまう。

 日本語ワープロの場合「テキストボックス」のようなレイアウト機能は必須だが、どのオンラインサービスもこの機能はパスしているようだ。この点がクリアされれば利用者は大いに増えると思われるが。

  

    プロジェクト」編集画面