ページビューに代わるものは何か
年末ということもあって、2007年の WEB のあり方を予測する発言がやたら目に付く。その中で、Fred Wilson は、先日紹介したSteve Rubel などと同様、ページビューの有効性に疑問を投げかける議論を展開している。
⇒ http://avc.blogs.com/a_vc/2006/12/2007_the_end_of.html
理由はいくつかある。
① Myspace などのソーシャルネットワークサービスのコミュニティ内でのメンバー同士の活発な行き来はこれらのサービスのページビューを飛躍的に伸ばした。Myspace のページビューは今年すでに Yahoo を追い抜いている。
② 一方 Yahoo は今年 Yahoo メールに Ajax を採用した。しかし、Ajaxなどのダイナミックな Html 技術はページをリロードしない。このことが Yahoo のトータルなページビューを減少させている。
③ 最大の変化は、Web ページそのものが publishers によってコントロールされるものからユーザーによってコントロールされるものへと変化したことだ。
それは「personalized start pages」に象徴されている。ここでは「widgets」「badges」「embedded players」などと呼ばれる異なるルーツを持つミニサイズのパーツが主役をなしているからだ。
Yahoo や AOL やその他の publishers, magazines などはこうした形での他のWeb ページのためのコンテンツ提供者になっている。
そして「widgets」になったこれらのコンテンツがどのようにユーザーによって読まれ、利用されても、コンテンツ提供者のページビューに反映されることはないのだ。
つまり、「ページ」とはもはや本来の意味での「ページ」ではなくなりつつあるということだ。これが、「ページビューの終焉」の理由だ。
では何がページビューにとって代わるのか。それが2007年の課題だと、Fred Wilson はしめっくっている。